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人を襲うクマ

人を襲うクマ

羽根田 治

累計読者数5
平均ハイライト数 7.6件/人
推定読了時間 約5時間4分
star総合評価 56/100
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この本について

山を歩くとき、頭では「危険はあるよな」と思いつつ、実際にどれくらいの距離感で警戒すべきなのか、いまいち掴めないことが多いです。クマのニュースを見るたびに不安にはなるけれど、結局いつも「具体的に何を知っておけばいいのか」が曖昧なまま過ごしてしまう。僕自身もそうでした。 『人を襲うクマ』は、そのふわっとした不安を、現実的な理解に変えてくれる本でした。例えば、ヒグマとツキノワグマで死亡率がまったく違うとか、単独行動だと事故率が跳ね上がるとか、そういう生々しいデータが出てくると、自分が山に入るときの判断基準が変わります。さらに「奪われた荷物を取り返してはいけない」「遭遇したら後ろに下がる」といった行動レベルの話まで具体的で、怖さを煽るというより、ただ事実を積み上げてくれる感じがありがたいんです。 もうひとつ刺さったのは、人が山から離れた結果、森が戻り、クマとの距離が変わってしまったという歴史的な視点でした。単なる“危険生物の対策”ではなく、人とクマの関係がどう変化してきたのかまで描かれているので、今の状況を「運が悪かった」で片づけずに理解できるようになる。山菜採りでの遭遇や、占有された獲物に近づく危険など、日常の延長線にあるリスクも丁寧に描かれています。 山に入る人だけじゃなく、「ニュースの怖さの正体を、もう少し自分の言葉で理解したい人」に刺さる本です。事実を知ることで、無闇に恐れるんじゃなく、現実的に備える方向へ視点が変わります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

最近、人里や市街地などに出没するクマによる事故が増えてきた。里山の荒廃が進み、クマと人間との生活領域が近づいてきたからだという。こうした事故のなかから、山菜採りや登山者などが遭遇した事例7件を取り上げて検証。さらに1970年、世間に大きな衝撃を与えた日高カムイエクウチカウシ山のヒグマ襲撃事故の実態や地元猟師へのインタビュー、専門家による生態の解明と対処法など、クマの事故を未然に防ぐ方策を探る。
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