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戦争と農業(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)

戦争と農業(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)

藤原辰史

集英社 / 2017-10-11

累計読者数4
平均ハイライト数 22件/人
推定読了時間 約2時間7分
star総合評価 55/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 18%

この本について

仕事でも生活でも、「自分が信じている仕組みって、本当に大丈夫なんだろうか」とふと立ち止まることがあります。便利さに慣れきって、気づけば判断の根拠が見えなくなる瞬間。農業や食の話って自分と距離があるようで、実はその不安の正体にいちばん近いテーマなのかもしれません。 『戦争と農業』は、肥料や農薬、機械といった技術が社会をどう変えてきたのかを丁寧にたどりながら、「技術は人間そのものを変えてしまう」という視点を突きつけてきます。トラクターが戦車へ転用された歴史や、植物工場が軍需から始まっていた事実、水俣や南方進出と肥料の関係など、一見つながりそうもない出来事が一本の線で結ばれていく感覚があります。それを知ると、普段の食卓の裏側や、当たり前だと思っていた仕組みがまったく違う顔に見えてきます。 特に刺さったのは、「耕作技能の喪失」という言葉が象徴するように、人間から技術へと主体が移り、いつの間にか仕組みのほうに人が従わされていく流れに気づけることでした。生きものの死骸を食べて生きる存在である自分が、巨大な歴史や産業の流れの中に置き直されると、日々の選択の重みが少しだけ違って感じられます。 仕組みの中にいる自分の位置を知りたい人、便利さに疑問が湧いたまま放置している人に刺さる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

農作業を効率的にしたい。その思いが二十世紀の農業技術を飛躍的に発展させ、同時に、その技術が戦争のあり方をも変えた。トラクターは戦車に、化学肥料は火薬になった。逆に毒ガスは平和利用の名のもと、農薬に転用される。本来人間の食を豊かにするはずのテクノロジーの発展が、現実には人々の争いを加速させ、飽食と飢餓が共存する世界をつくった。この不条理な状況を変えるために、わたしたちにできることを考える。
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