
近代日本一五〇年-科学技術総力戦体制の破綻 (岩波新書)
山本 義隆
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この本について
最近、今の日本がなぜこんな構造になっているのか、説明できないモヤモヤを抱えている人が多い気がします。技術は進んだはずなのに、社会の根っこはどこか歪んだまま。自分もその違和感をうまく言語化できずにいました。 この本は、そのモヤモヤに歴史の筋道を通してくれる一冊でした。たとえば、明治の近代化が「最新技術の導入」だけでなく、職人のメンテナンス力や軍の主導によって成り立っていたという具体的な描写は、今の日本の技術観の偏りを考えるヒントになります。また、公害や原発の問題が、企業と官庁の利害が絡み合う構造の中で進んでいった歴史を丁寧に追ってくれるので、現在の政策や産業の歪みに対して変な感情論ではなく、背景を冷静に見られるようになりました。さらに、科学者や技術者の位置づけが政治や戦争とどう結びついてきたかの記述は、「技術は中立ではない」という当たり前の事実を改めて突きつけられます。 歴史を知って未来の答えが出るわけではないけれど、今の問題を「単なる個別の事件」として見なくなるだけでも、視界がかなり変わります。今の日本の仕組みの根っこを知りたい人に刺さる本だと思います。
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