
平成デモクラシー史 (ちくま新書)
清水真人
筑摩書房 / 20180109
この本について
政治の話題って、制度の言葉だけが先に立って、結局「いま自分が感じている違和感の正体」がつかめないまま終わることが多いですよね。与党と官僚の力関係とか、首相の権限とか、小選挙区制が何を変えたのかとか、ニュースでは断片で出てくるけれど、つながりが見えないままモヤモヤが残る。僕自身、ずっとその辺が霧の中でした。 『平成デモクラシー史』は、その霧を一気に晴らすというより、「なぜ今の政治の風景がこう見えているのか」を地続きで理解させてくれる本でした。読者が保存していた抜粋を見ると、合意形成と多数決のせめぎ合い、与党事前審査、官邸主導と族議員の緊張関係、解散権の特殊性あたりに反応しているように思いますが、まさにそこを丁寧に紐解いてくれるのがこの本の強さです。たとえば、内閣と国会の「断絶」がどうやって埋められ、逆に与党に主導権が傾いていったのか。あるいは、小選挙区制の導入がなぜ“首相主導”や“二大勢力”への期待とセットで語られたのか。制度の変化を「そのとき誰が何に困り、何を狙ったのか」という人間くさい線で描いてくれるので、政治が急に立体的になります。 「政治の動きが表のニュースだけでは腑に落ちない」という人に刺さると思います。僕自身、仕事で政策の背景を考えるとき、この本で知った“制度の裏側の動き”を思い出すことがすごく増えました。制度論って堅く見えますが、結局は人がどう動くかの物語なんだと、静かに教えてくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの45%が集中しています。
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