
ワインの世界史 自然の恵みと人間の知恵の歩み (日本経済新聞出版)
山本博
日本経済新聞出版社 / 201803
累計読者数4
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star総合評価 37/100
boltライト読書型
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この本について
ワインって、なんとなく「おしゃれだから飲むもの」みたいな扱いをされがちで、僕自身もしばらくその印象を抜けきれませんでした。でも、いざ飲む場面が増えると、どこか自分のなかにモヤモヤが残るんですよね。表面だけの“雰囲気”で付き合っている感じがして、本当のところを何も知らないまま飲んでいていいのかな、という居心地の悪さです。 この本が効いてくれたのは、そのモヤモヤを「歴史」という別の角度に差し替えてくれたところでした。ワインが“上品だから選ばれる”のではなく、社会や経済の変化に寄り添って形をつくってきた文化そのものだという視点は、飲み手としての距離感を一気に整えてくれます。ヨーロッパの文明史を横目に見ながら、日常の飲み物として育ってきたワインの姿を知ると、突然ワインが手の届く生活道具として見えてくるのが面白いところです。また、日本でワインが「高級品」として誤解された歴史を知ると、自分が抱えていたイメージのズレがどこで生まれたのかも納得できました。 結局のところ、この本はワインの知識を増やすというより、「自分が飲んでいるものを、社会の流れの中で見てみるとこう感じられるよ」という静かな誘導に近いです。ワインに詳しくなりたい人よりも、“なんとなく距離を感じてきたものとちゃんと向き合いたい人”に刺さる本だと思います。
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