
怠惰の美徳 (中公文庫)
梅崎春生、荻原魚雷
中央公論新社 / 2018-02
累計読者数3
平均ハイライト数 4件/人
推定読了時間 約6時間8分
star総合評価 38/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 21%
この本について
仕事が立て込んでくると急に動けなくなったり、昔と同じやり方がもう自分に合っていない気がするのに、惰性で続けてしまったり。頭では分かっているのに、気持ちだけが昔の自分に取り残されている…そんな感覚、けっこうあるんじゃないでしょうか。僕もそのひとりです。 『怠惰の美徳』は、そんな「変わりつつある自分」と折り合いをつける時に、妙にすっと入ってくる一冊でした。才能がどうこう以前に、まず“ほんものかどうか”というところに自覚を置く視点。昔の価値観と無理に仲良くし続ける不自然さを指摘して、「今の自分で立ち直していい」と言ってくれる感じ。そして、怠け癖すらも“仕事が自分を怠けさせる”という逆転した見方で捉え直すところが、妙にリアルで救われます。滝のように、忙しそうに見えて実はぼんやりしている状態を肯定する例えも、肩の力が抜けます。 結局のところ、立派になろうと気張るよりも、俗っぽい自分や情けない部分をちゃんと含めて受け入れるところからしか、前に進めないんだろうなと感じました。何かを始めるために「いったん全部手放してみる」という姿勢も、現実的で、でもどこか温かいです。 昔の自分と今の自分の間でうまく立ち回れなくなってきた人に、特に刺さると思います。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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出版社による紹介
大学にはほとんど出席せず、志望した新聞社は全滅。やむなく勤めた役所で毎日ぼんやり過ごして給料を得る。一日十二時間は眠りたい。できればずっと蒲団に居たい...。戦後派を代表する作家が、怠け者のまま如何に生きてきたかを綴った随筆と短篇小説を収録。真面目で変で面白い、ユーモア溢れる文庫オリジナル作品集。
目次
三十二歳 己を語る 怠惰の美徳 蝙蝠の姿勢 憂鬱な青春 終戦のころ 編集者の頃 茸の独白 エゴイズムに就て 世代の傷痕 近頃の若い者 文学青年について 私の小説作法 人間回復 衰頽からの脱出 聴診器 閑人妄想 二塁の曲り角で 昔の町 暴力ぎらい 烏鷺近況 只今横臥中 あまり勉強するな オリンピックより魚の誘致 居は気を移す 法師蟬に学ぶ チョウチンアンコウについて アリ地獄 寝ぐせ 猫と蟻と犬 寒い日のこと 一時期 飯塚酒場 百円紙幣 防波堤
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