
ラメルノエリキサ (集英社文庫)
渡辺優
集英社 / 2018-02-25
累計読者数3
平均ハイライト数 29.3件/人
推定読了時間 約2時間16分
star総合評価 67/100
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この本について
最近、人との距離感に疲れたり、「正しさ」に縛られて自分の感情を置いてきぼりにしてしまうことが増えました。頭では流せばいいと分かっていても、胸の奥に沈んだままの澱がどうにもならないまま残る日ってありますよね。誰にも言えない苛立ちとか、家族に対する複雑な気持ちとか、あれは本当に厄介です。 『ラメルノエリキサ』は、その澱を真正面から扱う物語でした。善悪のラベルを軽々と外して、自分の中のエゴや黒い感情を「あるもの」として描いてくれる。誰かに向けた復讐心さえ、自分の軸を取り戻すための行為として語られていく流れには、妙なリアリティがあります。家族から与えられる役割を脱ぎ捨てて「私は私」と歩き出そうとする場面も、刺さってしまう人には深く刺さるはずです。 私は特に、「すっきり生きている私を、私は愛せる」という感覚が残りました。立派になれなくてもいい。きれいな動機じゃなくてもいい。ただ、自分の重さを自分で扱おうとする。その姿勢に、ちょっと呼吸がしやすくなる人は多いと思います。 こんな人に刺さる本です。自分の黒い部分を持て余しているのに、どこにも置けないまま大人になってしまった人へ。
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出版社による紹介
【第28回小説すばる新人賞受賞作】「お前絶対ぶっ殺すからな!」女子高生・小峰りなは、夜道で背中を切られながらも、逃げる人影に叫んだ。退院後、りなは犯人を探すが、糸口は「ラメルノエリキサ」という犯人が残した謎の言葉のみ。そんな中、新たな通り魔事件が起こる。二つの事件を結ぶのはりなの元カレで!? 完璧な母親に苛立ち、犯人への復讐に異常なまでの執念を燃やす少女が疾走する青春小説。
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