
戦略インサイト――新しい市場を切り拓く最強のマーケティング
桶谷功
この本について
仕事で新しい企画を考えるたび、「なんで自分のアイデアは広がらないんだろう…」と立ち止まる瞬間があると思います。市場は飽和して見えるし、消費者のニーズを追っているつもりでも、どこか表面的。自分もずっとそのモヤモヤを抱えたまま、同じ場所をぐるぐる回っていました。 『戦略インサイト』が面白いのは、”答えを当てにいく本”ではなく、どこに目を向ければ市場が動き出すかを身体感覚で理解させてくれるところです。例えば、紙おむつの「月1枚しか使わない層」の裏に義母の心理が潜んでいた話や、ドロリッチを「堂々とデザートを食べたい」という気持ちから読み解く視点は、単なるデータ分析では絶対に行き着けない領域です。ユーザーの生活に入り込むことで、「そもそも、この人は何を望んでいて、今のカテゴリーは何を満たせていないのか」というズレが見えてくる。このズレこそが、新しい市場をつくる起点になる、と腑に落ちました。 読んでいて特に刺さったのは、企業側の強みと人の根源的な欲求がつながった瞬間にだけ、本当の価値が生まれるという感覚です。技術や機能を磨くほど同質化していく、という逆説も痛いほどわかるし、だからこそ「誰のどんな気持ちに寄り添うのか」を言語化する作業が避けて通れないのだと思わされます。市場機会もインサイトも仮説の積み重ねでいい、その代わり“消費者になりきる”ところだけは逃げてはいけない。実務に戻ったときに、一番効くのはここでした。 新商品の企画や既存サービスの立て直しで迷っている人、あるいは「ユーザー理解って結局どうすればいいの?」と感じている人には、かなり刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの42%が集中しています。
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