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ボルヘス怪奇譚集 (河出文庫)

ボルヘス怪奇譚集 (河出文庫)

ホルヘ・ルイス・ボルヘス, アドルフォ・ビオイ=カサーレス, and 柳瀬尚紀

河出書房新社 / 2018-04-06

累計読者数3
平均ハイライト数 5.3件/人
推定読了時間 約2時間29分
star総合評価 52/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 70%

この本について

最近、情報を追いかけるばかりで、自分の内側がどんどん薄くなっていく感覚がありませんか。読むのが好きなはずなのに、言葉がただ通過していくだけで、心の奥に沈んでいかないというか。そんなときに思い出したのが『ボルヘス怪奇譚集』でした。 この本の妙なのは、物語を「理解しよう」とするほど遠ざかっていくのに、ふとした描写がこちらの記憶や感覚を勝手に引きずり出してくるところです。たとえば、汽車の中で最初の記憶を追いかける場面や、繰り返される豹の乱入がいつの間にか儀式の一部になってしまう話。因果や意味づけで物事を整えようとするクセが、ここではまったく役に立ちません。むしろ「説明できないものを、そのまま受け取っていい」という感覚が少しずつ戻ってきました。 翻訳者の柳瀬尚紀さんがボルヘスのことを“不眠症の読み手”と呼んでいたのも印象的で、読み進めるほどこちらの意識もなぜか冴えていく。本の世界に完全に入り込むというより、現実の輪郭が微妙に揺らぐような読書になります。夜に読むと、ページと自分の境目が曖昧になる感じがあって、妙に落ち着きました。 意味を求める疲れから少し距離を置きたい人に、そっと刺さる本だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「物語の精髄は本書の小品のうちにある」(ボルヘス)。古代ローマ、インド、中国の故事、千夜一夜物語、カフカ、ポオなど古今東西の書物から選びぬかれた九十二の短くて途方もない話。
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