
イニシエーション
エリザベス・ハイチ and 紫上はとる
文藝春秋 / 2007-04-10
この本について
日常の中で、ふと「自分って何に突き動かされて動いてるんだろう」とか、「考えても答えが見えない感覚」に立ち止まることがありませんか。仕事でも人間関係でも、表向きは普通にこなしているのに、内側ではずっと何かが噛み合わない。僕自身もその感覚が長く続いていて、理由の言語化がうまくできませんでした。 『イニシエーション』は、そういうときにいきなり「答え」を投げてくる本ではなく、むしろ自分の意識の層がどんな仕組みで動いているのかを、体験に寄り添う形で見せてくれます。たとえば、自分が本能に使われる側なのか、本能を扱う側なのかという視点は、普段の衝動への距離感を少し変えてくれますし、まだ起きてもいない未来への不安がどれだけ「存在しないもの」に囚われているかを静かに教えてくれる場面もあります。そして「自分の中にずっと一貫して在りつづける何か」をどう扱うのかという問いは、自己認識の根っこに触れてきます。 スピリチュアル寄りの描写も多いのですが、そこを無理に信じる必要はなくて、読んでいると自分の内面の動きを観察するスイッチが入るのが面白いところです。抽象的に見えて、実際は「今この状況で自分は何に反応しているのか」を丁寧に見直す手がかりが多い。 「思考では説明できない引っかかりを抱えている人」に刺さりやすいタイプの本です。自分の内側の風景を、一段深いところから見直したいときにそっと効いてきます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
読書の順序
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