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塀の中の美容室 (双葉文庫)

塀の中の美容室 (双葉文庫)

桜井美奈

小学館 / 202009

累計読者数4
平均ハイライト数 3.5件/人
推定読了時間 約1時間26分
star総合評価 42/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 38%

この本について

日々、自分の選択が正しいのかよくわからなくなることがあります。誰かの言葉に揺れたり、過去をどう扱えばいいのか迷ったり、行動したいのに気持ちが追いつかないこともあると思います。私もよくそこで詰まります。 『塀の中の美容室』を読んで感じたのは、「迷っているままでも前に進める瞬間って確かにあるんだな」ということでした。受刑者たちが美容を学ぶという設定は特殊ですが、そこで描かれるのはすごく身近な感情ばかりです。たとえば、髪を切ること一つとっても、忘れたい過去もあれば、抱え続けたい過去もあるという視点。前髪を下ろすか上げるかの小さな選択にだって、その人の人生がにじんでいて、そこに寄り添う描写がなんだか胸に残りました。 もう一つ良かったのは、「正しさ」を押しつけない世界の見方です。刑務所にいるからといって、その人全体を語ることはできない。良いか悪いかではなく、自分で見て、自分で判断するしかない。主人公がその現実に戸惑いながらも考え続ける姿が、私たちの日常の迷いにもそのまま重なる感じがします。狭い場所でも、その中で見える空があるという話も、状況に縛られているように感じるときにふっと効いてきます。 静かだけれど確かに背中を押してくれる物語です。環境が思うように動かなくても、自分の目で世界を見直したい人に刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

【無料試し読み閲覧期間2020/08/28~2020/09/10】 女子刑務所内の、一般人が通う美容室にて 女子刑務所の中に、 “受刑者が一般客の髪を切る”美容室がある。 美容師は、重い罪を犯した者。 だけどそこには、いつも青空があった―― 服役中に美容師となった小松原葉留は、 女子刑務所内の美容室で、一般客の髪を切っている。 天井から壁まで青空が描かれた その美容室を訪れる者は、 小松原がもたらす静かな時間に いつしか心を洗い流され…… 小松原はなぜ、美容師として鏡の前に立つのか。 客たちはなぜ、そこで髪を切るのか。 『アルティストは花を踏まない』の新鋭が贈る、 ひとりの受刑者と、社会を生きる女たちの あたたかな再生の物語。 空はどこまでも、青く、深く。 誰の上にも、きっと―― 描き下ろし美麗カラーイラストも収録!
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