
殺した夫が帰ってきました (小学館文庫)
桜井美奈
小学館 / 2021-04-11
累計読者数3
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約3時間16分
star総合評価 40/100
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この本について
人間関係でも仕事でも、「自分はちゃんとやれているのか」と不安になることってありますよね。望んでも届かないものばかり目について、手の中にあるものなんて何もない気がしてくる。でも、本当にゼロなんだろうか……と立ち止まりたくなる瞬間があります。 『殺した夫が帰ってきました』を読んでいると、登場人物の揺れが自分の内側のモヤモヤにそのまま重なってきます。たとえば“望むことは誰にでも平等だ”という会話は、状況がどうあれ「幸せを望んでいい」という最低限の拠りどころを思い出させてくれるし、恋をアルコールにたとえるシーンは、自分がなぜ過ちを繰り返すのかを妙に冷静に見せてくれます。また、“失ったものばかりじゃないはず”と言われて戸惑う愛の姿には、過去の痛みの中にも確かに何かが残っているのかもしれない、そんな視点の変化をもらいました。 読みながら、誰かに褒められた小さな経験が人をどこへでも連れていくこともあれば、見たくない現実から目をそらしてしまう弱さもある、とても人間らしい感情が丁寧に描かれているのが伝わってきます。善悪や強さで人を分けられない世界で、それでも前に進もうとする姿に、自分の弱さも含めて認められるような感覚がありました。 感情の整理がうまくできないとき、自分の「望む力」をもう一度拾い直したいときに刺さる物語です。
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多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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出版社による紹介
やっと手にした理想の生活だったのに……。 都内のアパレルメーカーに勤務する鈴倉茉菜。茉菜は取引先に勤める穂高にしつこく言い寄られ悩んでいた。ある日、茉菜が帰宅しようとすると家の前で穂高に待ち伏せをされていた。茉菜の静止する声も聞かず、家の中に入ってこようとする穂高。 その時、二人の前にある男が現れる。男は茉菜の夫を名乗り、穂高を追い返す。男は茉菜の夫・和希に間違いなかった。しかし、茉菜が安堵することはなかった。なぜなら、和希はかつて茉菜が崖から突き落とし、殺したはずだったからだ。 戸惑う茉菜をよそに、和希は茉菜の家に上がり込む。改めて話を聞いてみると、和希は過去の記憶を一部なくしており、茉菜と一緒に暮らしたいという。茉菜は渋々それを受け入れる。 かつての和希はとても暴力的な人間だったが、いざ暮らしはじめると、暴力的な影は一切見られず、平穏な日々が過ぎていった。 しかしそんな矢先、茉菜のもとに一通の手紙が届く。手紙には一言だけ「鈴倉茉菜の過去を知っている」と書かれていて…… 記憶をなくし帰ってきた、殺したはずの暴力夫。謎めいた正体と過去の愛と罪を追う、著者新境地のサスペンスミステリー。
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