
アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)
金原ひとみ
累計読者数7
平均ハイライト数 3.4件/人
推定読了時間 約5時間41分
star総合評価 28/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%
この本について
最近、何を望んでいるのかすら分からなくなることがあります。仕事に追われているとか、人間関係が複雑だからというよりも、ただ「考える余白がないまま日々が進んでいく感じ」が強くて、気づくと気持ちをごまかす方向に流れてしまう。自分でも分かっているのに、立て直すきっかけが見つからないまま時間だけが過ぎていく、あの感覚です。 『アンソーシャル ディスタンス』を読んでいて刺さるのは、まさにその「思考が途中でぷつんと切れる感じ」や、「誰かと強くつながりたいのに、何を求めているのか判別できない混線」がそのまま言語化されているところでした。主人公の揺れ方は極端に見えて、でも実際には日常の中で私たちも小さく同じことをやっているんだと思います。外側ばかり整えようとするのは、内側を見たくないからなんだろうな、と気づかされる場面も多かったです。 この本が効くのは、自分の混乱を整理したい時というより、「整理できないまま抱えているものに形を与えたい時」だと思います。誰にどう見せたいかより、自分の中のざらざらした部分をそのまま扱ってみたい人に向いています。物語そのものが救ってくれるわけではないけれど、登場人物たちの揺らぎを一緒に追いかけているうちに、自分の奥に沈んでいた感情の輪郭が少しだけ浮かぶ、そんな読後感の作品です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの78%が集中しています。
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出版社による紹介
コロナ禍の世界を逃れ心中の旅に出る若い男女を描く表題作や、臨界状態の魂が暴発する「ストロングゼロ」など、返り血を浴びる作品集
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