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あの日、君は何をした (小学館文庫)

あの日、君は何をした (小学館文庫)

まさきとしか

小学館 / 2020-07-12

累計読者数8
平均ハイライト数 4.5件/人
推定読了時間 約4時間12分
star総合評価 46/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 32%

この本について

人の言動の理由が、どうにもつかめないまま放置してしまうことってありますよね。普通って何だろうとか、あの人はなんであんな行動をしたんだろうとか。考えても答えは出ないのに、心だけがざわつく感じ。私もその手のモヤモヤをよく抱えるのですが、『あの日、君は何をした』は、その「理由の見えなさ」と真正面から向き合う物語でした。 この作品の人物たちは、誰もが何かを隠していたり、言葉を選んでいたり、沈黙していたりします。「普通」という言葉の曖昧さや、捜査の中で少しずつ積み上がっていく違和感が、読んでいるこちらにも響いてくるんです。なにより、動機の抜け落ちた事件や、鍵一本の扱いにこだわる刑事たちの視点が、「理由を知りたい」という気持ちそのものを丁寧に描いてくれている。私自身、理由を急かしてしまいがちなところがあるので、登場人物の逡巡に共感しながら読み進めました。 そしてこの本の強さは、ミステリでありながら、ひとつにまとまらない人生の連なりをそのまま肯定しているところです。人の行動や選択は十把一絡げにはできないし、誰かの痛みは他人がきれいに整理できるものでもない。けれど、その複雑さをいったん受け止めたうえで、もう少しだけ他人の理由に目を向けてみようと思わせてくれます。 人の「なぜ」に敏感な人や、説明のつかない出来事に心が引っ張られてしまうタイプの人には、特にしっくり来る一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

『完璧な母親』著者が放つ慟哭のミステリー。 北関東の前林市で平凡な主婦として幸せに暮らしていた水野いづみの生活は、息子の大樹が連続殺人事件の容疑者に間違われて事故死したことによって、一変する。深夜に家を抜け出し、自転車に乗っていた大樹は、何をしようとしていたのか――。 15年後、新宿区で若い女性が殺害され、重要参考人である不倫相手の百井辰彦が行方不明に。無関心に見える妻の野々子に苛立ちながら、母親の智恵は、必死で辰彦を探し出そうとする。 刑事の三ッ矢と田所が捜査を進めるうちに、無関係に見える二つの事件をつなぐ鍵が明らかになる。 『完璧な母親』で最注目の著者が放つ、慟哭のミステリー。
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