
この本について
最近、ニュースで日米関係や安全保障の話題を見るたびに、「なんとなく気になるのに、表も裏もよく分からないまま置き去りにされている感じ」がして、モヤっとすることが多いです。自分の暮らしとは距離があるようで、でもどこかでじわっと影響している気がする。なのに、議論の表面だけが流れてくるから、結局「本当のところどうなってるの?」という疑問が残り続けるんですよね。 この本が面白いのは、そのモヤモヤが生まれる“構造”を淡々と示してくれるところです。米軍の訓練が環境影響評価で止まるアメリカ本国と、同じルールが適用されない日本との落差とか、条文の「正文は英語だけ」という仕組みの話とか、聞いてしまえば「そりゃ議論がかみ合わないわけだ」と思わされる場面がいくつも出てきます。また、右派と左派の主張が表向き対立しているようで、実は「軍事主権の放棄」という一点で支え合っていた、という指摘も個人的にはかなり刺さりました。自分がどこでつまずいていたのか、ちょっと視点をずらすと見えてくる感覚があります。 読み終わったあと、「陰謀論的な意味ではなく、ただ歴史の積み重ねとして、今の日本がこういう前提の上に立っているんだ」という冷静さが残ります。誰かを断罪するというより、まず“事実を知らないと判断のしようがない”という当たり前のことに戻してくれる本です。ニュースを追うたびに違和感を覚える人には、とくに刺さると思います。
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