
後宮の烏2 (集英社オレンジ文庫)
白川紺子、香魚子
累計読者数6
平均ハイライト数 46.2件/人
推定読了時間 約6時間43分
star総合評価 66/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 18%
この本について
人と関わるとき、自分がどこまで踏み込んでいいのか分からなくなることがあります。弱っている誰かを見かけても、声をかけるべきか迷ってしまったり、逆に助けても相手の領域に入ってしまったのではと後悔したり。私もよく揺れます。 『後宮の烏2』を読んでいて強く残ったのは、寿雪の「迷いながらも手を伸ばす姿」でした。たとえば衣斯哈を助けた場面で、感謝を伝えられたときの彼女の戸惑いは、私たちの日常の延長にあるように思えます。正解が分からないまま動いた結果として、誰かの心が救われることがある。必ずしも大きな行いじゃなくても、たった一言や一歩が誰かの世界を変えてしまう。その“重さ”と“優しさ”の両方が、この巻ではすごく丁寧に描かれていました。 また、登場人物たちが抱えている理不尽や身分差の痛みが、表向きの静かな生活の裏にずっと流れ続けているのも印象的でした。温螢が語る傷の深さや、安氏の恐怖、寿雪自身の空っぽな感情のあとからじわじわ戻ってくる憤り。誰も簡単には割り切れないまま、それでも生きていく姿に、自分の中のやり場のない感情が少し落ち着く感じがありました。 迷いながらも誰かに手を伸ばしたいと思っている人、あるいは自分の“正しさ”に自信が持てないまま立ち止まっている人に、静かに刺さる物語だと思います。
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出版社による紹介
後宮で生きながら帝のお渡りがなく、また、けして帝にひざまずくことのない特別な妃・烏妃。当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。ある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらす、が―。烏妃をしばる烏漣娘娘とは何か?烏漣娘娘がおそれる「梟」とは一体誰なのか?
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