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皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(新潮文庫)

皇帝フリードリッヒ二世の生涯(上)(新潮文庫)

塩野七生

新潮社 / 2013-12-18

累計読者数6
平均ハイライト数 4.7件/人
推定読了時間 約5時間48分
star総合評価 42/100
trending_up後半加速型
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この本について

仕事で歴史を扱うわけじゃなくても、「自分の立っている場所がどんな時代の延長線上にあるのか」がふと分からなくなる時があります。目の前の争いや摩擦も、もっと大きな枠で見れば違う意味に見えるんじゃないか…みたいな感覚です。でも、その“大きな枠”をどう掴めばいいのかがいつも曖昧でした。 この本を読むと、その枠が具体的な手触りを持ち始めます。例えば、ローマ法王を“太陽”、皇帝を“月”と呼んでしまう価値観の世界。あるいは、肖像画すら残らない中世という時代が、人間そのものではなく「信仰の対象」に光を当てていたという事実。こういう細部が積み重なることで、中世の空気がただの“暗黒時代”みたいな雑なイメージではなく、もっと切実で息づいたものとして立ち上がってきます。 そして何より刺さるのは、フリードリッヒ二世という、時代の真ん中にいながら時代と噛み合わなかった人の存在です。血を流さずに聖地を取り戻し、相手の宗教を尊重して交渉し、それでも三度破門される。周りと価値基準がずれたまま生きるとはどういうことか。その軋みを追うと、不思議と自分たちがいま感じている「噛み合わなさ」まで少し整理されていきます。 歴史が好きかどうかよりも、「自分の違和感の根っこを時代の流れの中で確かめたい人」に向いている本です。大げさな答えはくれないけれど、視界の奥行きが確かに変わる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

構想45年、ユリウス・カエサル、チェーザレ・ボルジアに続いて塩野七生が生涯を描き尽くした桁違いの傑作評伝が完成! 神聖ローマ帝国とシチリア王国に君臨し、破門を武器に追い落としを図るローマ法王と徹底抗戦。ルネサンスを先駆けて政教分離国家を樹立した、衝突と摩擦を恐れず自己の信念を生き切った男。その烈しい生涯を目撃せよ。上巻。
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