
ようこそ実力至上主義の教室へ 11 (MF文庫J)
衣笠彰梧 and トモセ シュンサク
KADOKAWA / 2021-06-23
この本について
仕事でも人間関係でも、自分は大したことしていないのに、周りが動いてくれた結果だけ背負ってしまうような感覚ってありませんか。期待されるのはありがたいけれど、正直ちょっと重い。そんなとき、自分の立ち位置や人との距離の取り方がよく分からなくなるんですよね。 今回の巻で印象的なのは、登場人物たちが“誰かの存在が思った以上に効いてしまう”場面がいくつもあるところです。抜粋にもあるように、本人が意図していなくても、相手の行動の原動力になってしまうことがある。しかもそれは必ずしもドラマチックな出来事ではなく、静かな関係の積み重ねの中で起きている。こういう視点をもらえると、自分が人にどう影響しているか、そして逆に誰に支えられているかを考えるきっかけになると思います。 もうひとつ感じたのは、登場人物たちが“強く握りしめているもの”がそれぞれ違うということです。責任感だったり、劣等感だったり、単なる意地だったり。それが行動の小さな揺らぎとして描かれていて、自分も似たような場面があるなと気づかされます。物語を読みながら、自分の中のモヤモヤがどの感情に近いのか整理されていく感覚があります。 静かな関係の変化や、言葉にされない感情の動きに敏感な人には特に刺さる巻だと思います。物語として楽しみながら、自分の周りの人間関係の見え方が少しだけ変わる、そんな読後感をくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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