
真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園 (文春e-book)
三宅 玲子
文藝春秋 / 2019-09-09
累計読者数3
平均ハイライト数 18.7件/人
推定読了時間 約2時間47分
star総合評価 51/100
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この本について
仕事や家庭のことで手一杯のとき、「制度っていったい誰のためにあるんだろう」「困ってる人ほど仕組みからこぼれていくよな…」みたいな感覚ってありませんか。自分もニュースを見るたびに同じことを思っていて、けれど何をどう考えればいいのか整理できないままモヤモヤしていました。 この本は、夜間保育という“見えにくい場所”を丁寧に歩きながら、そのモヤモヤを実体のある「現場の声」として手渡してくれます。例えば、ベビーホテルが行政の“枠外”に置かれたまま放置されてきた背景や、保育士が深夜ひとりで十数人をみる現実、補助金の少なさが夜間保育園の増えなさにつながっているという単純だけど重たい事実。どれも、知ってしまうと「仕方ない」で片付けられなくなる話ばかりです。でも同時に、どろんこ保育園のように、子どもだけでなく親の生活そのものを支えようとする現場の工夫や小さな希望も見えてきます。 読んでいて感じたのは、制度や正しさを語る前に「そもそも、ここで生活している人たちの時間はどう流れているのか」を想像できるようになるだけで、世の中の見え方が変わるということでした。夜の子どもはかわいそう、という表面的な言葉では拾えない生命力や、そこに寄り添う大人たちの踏ん張りが描かれています。 現場のリアルから社会の構造を考えたい人、あるいは「声になりにくい場所で何が起きているのか」を知りたい人には、とても静かに刺さる本です。
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出版社による紹介
夜、親のいない子どもたちの多くは、待機児童にさえなれない型破りな保育を続ける夜間保育園に密着ルポ。 博多の繁華街・中州の程近くに、その保育園はあった。 モダンな建築、モンテッソーリ教育や地元産の食材をつかったこだわりの給食など、意識の高い保護者をひきつける要素を備える一方で、飲食業や風俗など夜に働く親たちを積極的に支える夜間保育園という貌もあった。 親が休日の日にも子どもを預かる/深夜働くために朝登園できない親子を自宅まで迎えに行く/週末には理事長が自宅で子どもを預かる……その型破りな保育に、2年間にわたり密着取材。同時に、夜間保育園がなかなか増えない理由、ベビーホテルの抱える問題などにも切り込んだ。夜に働く親たち、夜に親のいない子どもたちを支えたい——そんな人々を思いを活写したルポルタージュ。 (目次) 序章 1章 中洲の夜間保育園 2章 真夜中の親子 3章 ベビーホテル 4章 見えない子どもたち 5章 防波堤 6章 陽だまり 著者プロフィール 三宅玲子(みやけ・れいこ) 1967年熊本生まれ。ノンフィクションライター。 オンラインメディアや週刊誌で「ひとと世の中」を取材。 2009年より5年ほど北京へ。 2011年より日本人と中国人のゆるやかなプラットフォーム Billion Beats を運営。
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