
平成金融史 バブル崩壊からアベノミクスまで (中公新書)
西野智彦
中央公論新社 / 2019-04-25
この本について
経済の話って、今のニュースだけ追っていても「結局なにがどうしてこうなったのか」が見えずにモヤモヤしませんか。自分も仕事で制度や市場の動きを追うほど、「判断の裏には、もっと長い歴史の積み重ねがあるんだろうな」と感じることが増えました。ただ、その“積み重ね”が断片的にしか知られていないのが悩みどころで。 『平成金融史』は、その空白をじわっと埋めてくれる本でした。読者の方が保存していた場面を見ると、密室で夜通しロジックツリーを書いたり、料亭の女将に大銀行が振り回されたり、総裁の判断が朝と夕方で変わる混乱だったり、「制度の裏側で本当に起きていたこと」に反応している印象があります。歴史の教訓というより、現場の空気や意思決定の“ぐらつき”まで描かれているから、あの時代が一気に立体的に見えてくるんですよね。 自分は特に、早期是正措置で銀行が総資産を縮めすぎて貸し渋りが加速したくだりに、今の政策判断にも通じる“意図せざる副作用”を強く感じました。あるいは、政治と日銀の関係がうまく噛み合わず、結果的に市場の不信を招いていく流れも、今の状況を考えると決して遠い話じゃありません。歴史を知るというより、「どういう時に組織は判断を誤るのか」を具体的に掴める感覚があります。 制度や経済のニュースを追うたびに背景を知りたくなる人には特に刺さると思います。平成の30年を振り返るというより、自分の仕事の判断軸を少し整えてくれる一冊でした。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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