
経済で読み解く日本史 平成時代
上念司
飛鳥新社 / 2020-07-16
この本について
経済の話って、ニュースを追っていても「どうしてこうなったんだろう」とモヤモヤしたまま終わることが多いですよね。特に平成の出来事は、自分の生活に影響があったはずなのに、当時の政策や為替の動きの背景までは追えていない…そんな感覚を抱えている人は多いと思います。僕自身も「構造が悪い」「景気が悪い」と言われ続けた平成を、なんとなくの印象でしか理解していませんでした。 この本が面白いのは、「実は変わっていたのは構造ではなく政策だった」という視点で平成を読み直せるところです。日銀の緩和の仕方がどうズレていったのか、総量規制が何を引き起こしたのか、円高がなぜ長く続いたのか。あの頃、うまく説明できなかった違和感が、一つひとつ説明されていく感覚がありました。著者自身が野口旭さんや岩田規久男さんの本を読み込みながら理解していく流れも、そのまま読者の学びの道筋になっていて、「そういう仕組みだったのか」と腑に落ちる場面が何度もあります。 さらに、郵政民営化の本当の理由や、消費税の“言われてきた理由”が時代によって変わっていることなど、当時の政治報道だけでは見えなかった裏のロジックが淡々と語られていくのも特徴です。政策を批判するでも擁護するでもなく、「事実としてどうだったのか」を積み上げてくれるので、感情よりも理解が先に立ちます。 平成の空気感を数字と政策でつかみ直したい人に刺さる一冊です。僕のように、ずっと引っかかっていた“あの頃の答え合わせ”をしたい人には、特にしっくりくると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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