
暴落相場とインフレ 本番はこれからだ
澤上 篤人
明日香出版社 / 2022-09-22
この本について
相場のニュースを見ていると、「この先どう動けばいいのか、結局わからないまま時間だけが過ぎる…」みたいなモヤモヤが残ることが多いですよね。金融緩和の終了だとか金利だとか、用語は追えても、自分の生活や資産にどう関わるのかは実感しづらい。僕もそこにずっと引っかかっていました。 この本が面白いのは、バブル崩壊やインフレを“仕組みとして”整理してくれるところです。たとえば「なぜ今回の暴落は政府や中央銀行が支えにくいのか」「金利上昇が国の財政や債券価格にどう跳ね返ってくるのか」といった点が、山場で何が起こり得るのかとセットで語られます。読者が保存していた部分にもありますが、ただ煽るのではなく、売りが殺到する瞬間の市場の動きや、資金がどこへ避難するかを具体的に描いてくれるので、怖さよりも“構造がつかめる安心感”に近い感覚があります。 もうひとつ大きかったのは、すべてをゼロか百で判断する本ではないということです。長期投資の勘定は残しつつ、バブルの恩恵で膨らんだ部分は一度手放す、変動金利なら固定に切り替える、といった“現実的な逃げ道”が語られます。預金封鎖の話など極端に見える例もありますが、そこで言いたいのは「お金の置き場所は性質で分けて考える」という視点で、これは実務的にかなり役立ちました。 市場に振り回されるのではなく、いまの環境をどう受け止めればいいかを落ち着いて考えたい人に刺さる本です。投資の指南書というより、“判断の軸を整えるための材料”として読むとちょうどいい感じがします。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの23%が集中しています。
読書の順序
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