
家なんて200%買ってはいけない!
上念司
きこ書房 / 2016-01
この本について
家を買うかどうかって、一度考え始めるとずっと頭の片隅に残る悩みですよね。買えば安心なのか、資産になるのか、逆に失敗したらどうなるのか……。情報が多すぎて、気づいたら不動産会社の言葉をそのまま信じていることもあります。僕自身、物件を見に行くたびに「床暖房いいな…」みたいな気持ちが暴走して、冷静さがどこかに飛んでいくことが何度もありました。 この本が面白いのは、そんな“判断が曇る瞬間”を容赦なく言語化してくれるところです。たとえば、食洗機や浴室乾燥みたいな設備は売却時の価値ゼロ、と言い切られると一気に目が覚めますし、空き家率40%という数字を前にすると「将来の価値」を前提に家を買う怖さが腹落ちします。また、敷金返還訴訟のような超具体的な話が急に出てくるあたりも、現実の“住むコスト”をどう見るべきかの解像度を上げてくれます。資産と負債の線引きを、感覚ではなく事実ベースで考える姿勢が鍛えられます。 とはいえ「絶対に買うな」という単純な話ではなく、都心のごく一部だけは価値が維持される、みたいな線引きも冷静。そのうえで、賃貸+REITという発想もひとつの選択肢として提示されていて、買う買わないの二択に縛られずに“暮らしの設計”を再考するきっかけになります。 背中を押してほしい人より、「本音では不安を抱えたまま住宅を検討している人」に刺さる一冊です。自分の判断基準を一度リセットしたいときに読むと、かなり効きます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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