
マイホーム価値革命 2022年、「不動産」の常識が変わる NHK出版新書
牧野 知弘
この本について
家を買うかどうかって、本当に迷いますよね。ローンが怖いとか、資産になるのか分からないとか、親の家をどうするのかとか…。自分も「このまま賃貸でいいのかな」と思いつつ、かといってマイホームを“投資”だと自信満々に言えるほどの根拠もないまま悶々としていました。そんなときに読んだこの本は、ふわっとした不安の正体を一つひとつ実態に落としてくれた感じがあります。 特に刺さったのは、まず建物ではなく「土地」を見るべきだという視点です。高級住宅地がなぜ高台にあるのか、地盤と資産性の関係がすっと理解できる。さらに、マンションの修繕積立金が初期設定で意図的に低くされている構造を読むと、長く所有することのリスクが一気に具体化します。管理組合が高齢化して理事長が決まらない、生々しい現場の話も他人事に見えませんでした。そして、都心の価格が上がった理由が「実需」より投資マネーの流入によるものだという指摘は、いま目の前の相場をどう受け止めるかを考える手がかりになります。 結局のところ、この本は「マイホーム信仰」か「賃貸派」かのどちらかに結論を誘導する本ではなく、住まいをどう捉えるかの軸をもう一度組み直してくれる内容です。親の家や郊外の物件がこれからどう動くのか、都会で買うならどんな視点が必要か、遠回りせずに現実を見せてくれます。 職場へのアクセスや家族構成だけでなく、「家にどれだけ時間やお金を縛られたくないか」まで含めて考えたい人にはとても向いていると思います。家探しに少し疲れてきたタイミングで読むと、判断基準がすっきり整います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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