
コーポレート・トランスフォーメーション 日本の会社をつくり変える (文春e-book)
冨山 和彦
文藝春秋 / 2020-06-24
この本について
最近、「うちの会社ってなんでこんなに意思決定が遅いんだろう」とか、「新しいことをやろうとしても結局“いつもの延長線”に回収されるよな…」みたいなモヤモヤをよく聞きます。自分自身も同じで、働きながら“構造としての限界”を感じる場面が増えてきました。個人がどれだけ努力しても変わらないものって確かにあって、その正体が分からないまま疲れていく感じ、けっこうつらいですよね。 『コーポレート・トランスフォーメーション』は、その正体をかなり容赦なく可視化してくれる本でした。多くの読者が抜き出していたのも、終身雇用や年功序列、内部昇格に依存した組織構造、そして“ムラ的な”意思決定プロセスといった、日本企業の深いところにある前提です。これらがなぜ変わりにくいのか、どんな歴史的背景で生まれたのかが整理されると、目の前の停滞を「個人の努力不足」ではなく「仕組みとしての限界」として捉え直せるようになります。 もう一つ、この本が効くのは“変われない理由”だけでなく“どうすれば変われるのか”を、幻想抜きの現実解として示してくれる点です。例えば、破壊的なイノベーションへの後手対応がなぜ繰り返されるのかとか、組織能力の新陳代謝が遅いと何が起こるのか、そしてその前提を崩すために何を手放さないといけないのか。読んでいて耳が痛い部分も多いのですが、逆に「じゃあ自分の現場でどこまで動けるか」を考えるきっかけにはなるはずです。 日本企業の“重力”みたいなものに日々引っ張られている人には、とても静かに刺さる本だと思います。自分の無力感の原因を一度構造のレベルで言語化したい人に向いています。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本の後に読まれた本
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