
教師の学び方
澤井 陽介
東洋館出版社 / 2019-03
この本について
授業って、ちゃんと頑張っているつもりなのに「子供に届いてる感じがしない…」みたいなモヤモヤ、ありますよね。黒板に書いて説明して、その場ではうなずいているのに、後で振り返ると何も残っていないような感覚。自分の教え方が悪いのか、子供の集中力の問題なのか…と堂々巡りになるあの感じです。 『教師の学び方』は、そのモヤモヤの原因を「子供の思考が動き出す前に、教師だけが答えに向かって走ってしまうこと」だと丁寧にほどいてくれます。例えば、課題がきちんと“子供の頭に届いていない”まま授業が始まっていること。あるいは、子供自身の問いが立ち上がらないうちに、教師のアンサーを先に提示してしまっていること。こういう小さなズレが積み重なると、子供は“受け取るだけの授業”に慣れてしまい、自分の学びを言葉にできなくなる。本書はそのメカニズムを、クエスチョンの立て方や思考プロセスのつなぎ方を通して、かなり具体的に見せてくれます。 読んでいて特に刺さったのは、「子供が自分の学びを振り返れない限り、教師の評価は成立しない」という指摘です。できた理由を自分の言葉で言えるようになるには、最初に“自分の問い”を持てていることが前提になる。そのための準備や場づくりこそが、授業の本丸なんだと改めて気づかされました。 「説明はしているのに、子供の思考が動いている実感がない」と感じている先生には、かなり刺さると思います。過度な理想論ではなく、現場の感覚に寄り添いながら、授業づくりを根っこから見直す視点をくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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