
好奇心とイノベーション
坂井直樹
宣伝会議 / 2020-04-30
この本について
仕事で新しいことをやろうとすると、なぜか意思決定が進まなかったり、いいアイデアがあっても組織の速度に押しつぶされたりすることってありますよね。自分の感覚では「もっといけそうなのに」と思うのに、環境との噛み合わせが悪くて前に進めない。僕自身もそのもやもやにずっとつきまとわれてきました。 『好奇心とイノベーション』を読んで刺さったのは、抜粋にもあるように、表面的な技術やプロセスではなく「世界観」や「気持ちよさ」のような、根っこにある情動がイノベーションを動かしているという視点でした。アイデアの良し悪し以前に、自分が何に惹かれているのか、どんな感覚に意味を見出しているのかを丁寧に扱うこと。それが結果的にスタンダードにつながる、という話は、焦って型だけ追いかけていた自分にはかなり効きました。 もう一つ強烈だったのは、意思決定の速度の話です。日本企業のほうがむしろ“実質的に独裁”で、現場に返ってくるまでが遅いという指摘。これを読んで、僕も「組織が重いせい」という雑な理解ではなく、自分がどこにボールを投げるべきか、どのレイヤーに判断権があるのかを意識するようになりました。結果、少しだけ動きやすくなった場面が増えました。 感覚と仕組みの間で立ち止まりやすい人に向いている本だと思います。大げさに人生を変える類のものではなく、日々の仕事で詰まったときに、自分の中にある好奇心の扱い方を少しだけ変えてくれる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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