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発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ (角川文庫)

発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ (角川文庫)

小倉 ヒラク

KADOKAWA / 2020-06-12

累計読者数19
平均ハイライト数 38.6件/人
推定読了時間 約5時間44分
star総合評価 72/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 27%

この本について

仕事でも生活でも、「自分の努力だけで世界を動かしてる気になってしまう瞬間」があると思うんです。全部をコントロールしようとして息が詰まったり、逆に何かが噛み合わずに落ち込んだり。そんなときにこの『発酵文化人類学』を読むと、ちょっと肩の力が抜けました。人も環境も、そもそも“ひとりでは発酵できない”前提で動いているんだよな、と。 この本の面白さは、発酵をただの食文化としてではなく、「協力しないと成立しない現象」として描き直してくれるところでした。麴菌が他の微生物のために働いたり、カビと酵母がバトンリレーのように役割を分け合ったりする話を読んでいると、自分の仕事のチームワークや、生活の中での人間関係も同じ構造なんじゃないかと気づきます。また、塩がない山奥だから生まれた“すんき”のように、制限がクリエイティビティを生むという視点も、行き詰まっていた考えをゆるくひっくり返してくれました。 さらに、「コミュニケーションしている私」ではなく「コミュニケーションに使われている私」という逆転の視点は、日々の会話の捉え方まで変えてきます。思い通りにならないことを否定するより、今いる環境でどう反応し、どう混ざっていくかを考えるほうが健全なのかもしれない。そんな静かな発想の転換が積み重なっていく本でした。 自分のペースで働きたいのに、つい“完璧にやらなきゃ”と思いがちな人に刺さる一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

味噌、醤油、ヨーグルト、日本酒、ワインなど、世界中にある発酵食品。著者はあるきっかけで“発酵”に魅せられ、日本だけでなく世界各地に伝承された美味なる食品を求めて旅をした。発酵とは、見えない自然を捉え、ミクロの生物と関係を結び、暮らしの中に喜びを埋め込む。この総体が発酵文化であり、そのローカル文化を通して人類の不思議を解くのが「発酵文化人類学」。発酵には、オーガニック、美容、ライフスタイル、イノベーションへの発展の側面があり、単なる食品にとどまらず、人間にとっての未来の可能性があり、歴史・文化を見直すきっかけになる。発酵は、今、人類の未来を左右する最も注目を集めている分野のひとつと言える理由がそこにある。 著者は発酵のしくみや人間と微生物との関わりを学ぶ中で、発見した。発酵には未来と過去があり、“微生物と人間の共存”は社会を見直すキーワードそのものだということを。 生物学、哲学、芸術、文化人類学などの専門用語を平易に解説した待望の文庫化。参考文献満載。解説・橘ケンチ(EXILE)
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