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ローマの哲人 セネカの言葉 (講談社学術文庫)

ローマの哲人 セネカの言葉 (講談社学術文庫)

中野孝次

講談社 / 2020-07-10

累計読者数4
平均ハイライト数 44.5件/人
推定読了時間 約3時間14分
star総合評価 62/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 19%

この本について

最近、思い通りにならないことが続くと、どこまで頑張ればいいのか、どこから先はもう自分ではどうにもできないのか、その線引きがだんだん曖昧になります。人間関係でも仕事でも、「大事にしていたものほど突然失われるかもしれない」という不安を抱えたまま、日常を回している人は多いと思います。僕もそうで、コントロールの利かない出来事に心を持っていかれるたびに疲れ切っていました。 この本が効いたのは、人生の厳しさを慰めるのではなく、「そもそも世界はそういう不確かさでできている」という前提に静かに戻してくれたところです。愛する人も、地位も、健康も、自分の力の及ぶ範囲にはない。だからこそ、いま隣にいる人と生きているこの瞬間をちゃんと味わうしかない。こういう当たり前のはずの感覚を、セネカは驚くほど具体的な場面で語ってくれます。また、「人生が長いか短いかより、今日一日を全力で生きられたか」という視点は、焦りを少しだけ落ち着かせてくれます。 長い説教ではなく、今の自分の痛みや不安に近い場所から語りかけてほしい人に向いている本です。ふだんは忘れてしまう大事なことを、重すぎない温度で思い出させてくれます。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

パクス・ロマーナ期、ローマ帝国で弁護士、元老院議員、財務官、法務官、そして皇帝ネロの顧問官を歴任したセネカ(?~65年)は、思想家として人生、死、貧困、徳、欲望と快楽、真の自由という、誰の人生にも関わるテーマについて普遍的なメッセージを遺している。「どうしてこんな面白いものが今まで日本ではほとんど読まれなかったのだ」――特定の他者にあてた書簡の形で著した十数篇の文章を、『清貧の思想』『ハラスのいた日々』の作家・中野孝次が晩年自らの翻訳で読み解く。道徳的退廃に陥った21世紀の日本を憂え、人として生きる術を説くいきいきとした箴言として提示した、現代人のためのセネカ入門。(原本:2003年岩波書店刊)
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