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悲しみとともにどう生きるか (集英社新書)

悲しみとともにどう生きるか (集英社新書)

柳田邦男, 若松英輔, 星野智幸, 東畑開人, 平野啓一郎, 島薗進, and 入江杏

集英社 / 2020-11-22

累計読者数5
平均ハイライト数 14.2件/人
推定読了時間 約2時間24分
star総合評価 54/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 39%

この本について

最近、誰かの痛みにどう向き合えばいいのか、自分でもよく分からなくなることがあります。気の利いた言葉が出てこない時もあるし、逆に踏み込みすぎてしまうこともある。そもそも「正しい接し方」なんて本当にあるのか、とモヤモヤしてしまうんですよね。 この本は、その曖昧なモヤモヤに、いきなり明快な答えをくれるわけではありません。でも、いくつかの場面で視点がゆっくり動く感覚があります。例えば、人に与えるものは自分が意図したものとは限らない、という話。朝の「おはよう」みたいな些細なやりとりが、誰かを本気で支えることもある。そういう“ありふれたケア”のほうが、専門的な言葉より先に必要になる場面が本当にあるんだと気づかされます。 もう一つは、文学にふれることで、自分の感じ方がふと変わる瞬間があるという指摘です。忘れていた香りが思い出を開くように、物語の言葉が無意識の制御を外してくれる時がある。悲しみのただ中にいる人が、外の世界に少しだけ目を向けられるようになるのは、そういう“わずかな揺れ”なんだと腑に落ちました。 誰かの痛みの前で立ち尽くしたことがある人、あるいは立ち尽くしているまま日々を過ごしている人に、静かに効いてくる本です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

悲しみから目を背けようとする社会は、実は生きることを大切にしていない社会なのではないか。共感と支え合いの中で、「悲しみの物語」は「希望の物語」へと変容していく。「グリーフケア」に希望の灯を見出した入江杏の呼びかけに、ノンフィクション作家・柳田邦男、批評家・若松英輔、小説家・星野智幸、臨床心理学者・東畑開人、小説家・平野啓一郎、宗教学者・島薗進が応え、自身の喪失体験や悲しみとの向き合い方などについて語る。悲しみを生きる力に変えていくための珠玉のメッセージ集。 【まえがき――入江杏 より】(抜粋)「世田谷事件」を覚えておられる方はどれほどいらっしゃるだろうか? 未だ解決を見ていないこの事件で、私の二歳年下の妹、宮澤泰子とそのお連れ合いのみきおさん、姪のにいなちゃんと甥の礼くんを含む妹一家四人を喪った。事件解決を願わない日はない。あの事件は私たち家族の運命を変えた。 妹一家が逝ってしまってから6年経った2006年の年末。私は「悲しみ」について思いを馳せる会を「ミシュカの森」と題して開催するようになった。(中略)犯罪や事件と直接関係のない人たちにも、それぞれに意味のある催しにしたい。そしてその思いが、共感と共生に満ちた社会につながっていけばと願ったからだ。それ以来、毎年、事件のあった12月にゲストをお招きして、集いの場を設けている。この活動を継続することができたのは、たくさんの方々との出逢いと支えのおかげだ。本書はこれまでに「ミシュカの森」にご登壇くださった方々の中から、6人の方の講演や寄稿を収録したものである。
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