
震災トラウマと復興ストレス (岩波ブックレット)
宮地 尚子
岩波書店 / 2011-08-10
累計読者数3
平均ハイライト数 45.3件/人
推定読了時間 約1時間16分
star総合評価 70/100
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この本について
災害のニュースに触れたとき、自分は直接の被害者ではないのに胸が重くなることがあります。助けたい気持ちと、何もできない後ろめたさ。距離を置きたいのに、離れたら薄情に思われる気もしてしまう。そういう説明しにくい揺れが続くと、「自分だけおかしいのかな」と不安になります。 この本を読んで救われたのは、感情の揺れにちゃんと名前があり、その背景にある構造が静かにほどかれていくところでした。トラウマの中心には誰も近づけないこと、語れない部分が必ず残ること。その前提に立つと、支援する側もされる側も、抱えている葛藤が少し現実的に見えてきます。また、被災の程度とは関係なく涙が止まらなくなる理由や、罪悪感や共感疲労の正体が説明されていて、「あれは自分の弱さじゃなく、自然な反応だったのか」と腑に落ちました。さらに、地域の努力をまず承認することや、外部からの正しさが必ずしも届かない理由など、立場が違う人同士のすれ違いがどう生まれるのかも丁寧に書かれています。 自分の気持ちの複雑さにうまく言葉が当てはまらないまま、ただモヤモヤしがちな人に静かに効く本です。
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出版社による紹介
未曽有の災害が刻んだ心の傷(トラウマ)は、時とともに思わぬストレスや人間関係のトラブルとして表れる。なぜ生き延びた被災者が罪の意識に苦しみ、支援者が燃え尽き、遠くにいる人までが無力感にとらわれるのか。震災のトラウマが及ぼす複雑な影響を理解し、向き合い、支え合うための一冊。
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