
トラウマの現実に向き合う:ジャッジメントを手放すということ 創元こころ文庫
水島 広子
累計読者数5
平均ハイライト数 20.4件/人
star総合評価 52/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 15%
この本について
ふだんの生活で、つい自分に厳しい評価を下してしまうことってありませんか。落ち着かない、理由がわからない不安がつづく、他人の言葉を過剰に受け取ってしまう……。そのたびに「また弱い自分が出た」と感じてしまう。でも、その感じ方そのものが苦しさを増やしているだけで、あなたの人間性とは別の話かもしれません。 この本が教えてくれるのは、トラウマの核心が「他者への不信」よりも「自分への不信」にあるという視点でした。逃げてしまう自分、怒ってしまう自分、閉じこもる自分。それらは性格の欠陥ではなく、症状として自然に出てくる反応だと整理してもらえるだけで、少し息がしやすくなると思います。また、「思い出したら壊れる弱い人間だ」という前提のまま避け続けることが、実はさらに強い自己否定につながってしまう、という説明も腑に落ちました。行動を変える前に、まず自分への評価の置き方を変えること。その意味が具体的に描かれています。 もう一つ、この本が丁寧だったのは「腫れ物扱いがなぜ傷つくのか」という部分。守ろうとして距離を置くことが、本人には「要注意人物」というレッテルに見えてしまう。その構造を知るだけで、人との関わり方の選択肢が少し増える気がします。 自分を責める癖が抜けなくて、説明のつかないしんどさを抱えている人に静かに効く本です。
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