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ぼくらの中の「トラウマ」 ──いたみを癒すということ (ちくまプリマー新書)

ぼくらの中の「トラウマ」 ──いたみを癒すということ (ちくまプリマー新書)

青木省三

累計読者数6
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star総合評価 60/100
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この本について

人と関わるだけで妙に疲れたり、理由のわからないしんどさを抱えたまま日常をこなしていると、「自分だけおかしいのかな」と不安になることがあります。何かを話そうとしても言葉が出てこなかったり、将来を考えると急に悲観的な結論に飛んでしまったり。僕自身もそんな状態が長く続いていた時期があって、この本に出会ってようやく少し呼吸がしやすくなりました。 この本がいいのは、心の傷を“特別な何か”として扱わないところです。まず、癒すためには劇的な変化ではなく、生活の安全や安心といった足元を整えることから始まるという視点。風邪のときの養生に近い、地に足のついた話が多くて、読んでいて無理がないんです。もう一つは、言葉でうまく話せないときほど、編み物や園芸のような「手を動かす時間」が助けになるという指摘。何かを一緒にやりながらなら話せる、という感覚に思い当たる人は多いと思います。そして、傷を抱えている人に必要なのは“距離の近さ”よりも、“しつこくない温かさ”だという視点も、現実的で救いがあります。 自分のしんどさの理由がうまく言語化できない人、あるいは「人が恐い」と感じることが続いている人には、静かに届くはずです。無理に前向きにさせる本ではなく、「今の状態のままでもいい」と言ってくれるような、そんな一冊でした。

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