
真のバリュー投資のための企業価値分析
柳下 裕紀
一般社団法人金融財政事情研究会 / 2021-03-12
この本について
投資の勉強をしていると、「結局どこを見れば“本当にいい会社”なのか」がぼんやりしたまま進んでしまうことが多いと思います。ROEが高いと聞けば良さそうに見えるけど、本当に価値を生んでいるのかはよく分からない。成長市場にいる企業だから伸びるのかといえば、そう簡単でもない。僕自身、このモヤモヤを長く引きずっていました。 柳下さんの『真のバリュー投資のための企業価値分析』は、この“どこを見るべきか”をかなり地に足のついた形で整理してくれる本でした。特に、価値の源泉は「キャッシュ・フロー」であり、ROICと資本コストの関係を押さえれば、企業が本業で価値を生んでいるかどうかが一気にクリアになる感覚があります。また、DCFを作るときに必要な参入障壁やビジネスモデルの構造をどう見極めるのかも、抽象ではなく実例で語られているので、分析の“迷子感”がだいぶ減りました。 もう一つ大きかったのは、成長性よりも「その企業が価値創造を続けられるか」という視点です。市場の勢いより、運転資本の回り方やキャッシュを生む仕組みをどう積み上げているかのほうが重要で、その目線で企業を見ると、今まで“なんとなく良さそう”でスルーしていた部分の意味が変わってくると思います。 数字を見るのが目的ではなく、「この企業はなぜ強いのか」を自分で判断できるようになりたい人には特に刺さるはずです。僕自身、投資先を選ぶときの基準がようやく一本筋になりました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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