
基礎免疫学 原著第6版: 免疫システムの機能とその異常
Abul K. Abbas、Andrew H. Lichtman、Shiv Pillai
Elsevier Health Sciences / 2016-12-23
この本について
免疫の話って、なんとなく言葉だけは知っていても、仕組みとして腹落ちしないことが多いですよね。自己免疫はなぜ暴走しないのかとか、PD-1やCTLA-4みたいな分子が「結局何をしているのか」とか、ニュースで聞くけど実感がつかみにくいまま流れていく感じ、僕もずっとありました。 この本が助かったのは、細かい構造を覚えるというより「身体の中で何が起きているのか」を具体的な場面として描いてくれるところです。たとえば、慢性的な抗原刺激が続くと、T細胞がどう疲弊し、抑制性受容体がどう働き始めるのか。あるいは、自然免疫がなぜ“自己”を攻撃しないのかを、受容体の配置や制御分子の存在という地に足のついた説明で理解できること。抽象的な理論ではなく、「こういうとき、細胞はこう反応する」というレベルでつながるので、ニュースや臨床の話を聞いたときの解像度が一気に変わります。 FoxP3変異のケースから見えるように、「免疫がブレーキを失ったとき何が起こるのか」まで踏み込んで書かれていて、免疫寛容の概念がただの用語ではなく“身体の前提条件”として見えてくるのも大きなポイントです。自分の中にあるモヤモヤを、無理に整理しなくてもいいから、まず“構造として理解できる”ようになる感覚があります。 専門書ではありますが、仕組みを土台から捉え直したい人には確実に刺さる本です。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの53%が集中しています。
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