
目の前に迫り来る大暴落
副島隆彦
徳間書店 / 2021-06-30
この本について
投資の話って、ニュースを追っていても「どこまで本気で受け取ればいいんだろう」とか「結局、自分は何を見ればいいのか分からない」というモヤモヤが残りがちですよね。僕も同じで、特に相場が荒れ始めると、専門家の言葉が急に遠い世界のものに感じられることがあります。 この本は、そういう“距離感のズレ”を埋めてくれるところがあって、読者が保存している抜粋を見ると、みんな「表の説明では拾えない裏側の動き」や「人間くさい欲と判断のズレ」が気になっているんだろうなと思いました。著者の表現には極端な部分も多いですが、そこから読み取れるのは、金融の世界で実際に何が起きてきたのか、誰がどんな失敗をしてきたのかを、かなり露骨に描こうとしている姿勢です。 僕が読んで効いたのは、まず「暴落そのものより、暴落“前”の人間の判断がどれだけ狂うか」を具体的な事例で描いているところ。グロソブの話や、解約で資産が一気に吹き飛ぶ場面は、自分が同じ状況に置かれた時の判断をつい想像してしまいます。もう一つは、バフェットの動きを“神話”ではなく“現実的な準備”として見せてくれるところ。結局、どれだけ偉大な投資家でも淡々と現金を積み増すだけのフェーズがあるんだ、という視点は落ち着きを取り戻させてくれました。そして三つ目は、国家や巨大企業の政策が、個人の資産にどう伝わってくるのかが、生々しいレベルでつながる点です。抽象論ではなく、歴史の文脈で語られると腹落ち度がぜんぜん違いました。 地に足をつけたまま「世界経済の裏側で何が動いているか」を知りたい人には刺さる本だと思います。僕みたいに、相場ニュースを追いながらもどこか不安が消えないタイプには、現実の見え方が少し変わる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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