
姫君を喰う話―宇能鴻一郎傑作短編集―(新潮文庫)
宇能鴻一郎
新潮社 / 2021-08
累計読者数3
平均ハイライト数 1.7件/人
推定読了時間 約7時間41分
star総合評価 31/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
仕事でも日常でも、判断の基準がぼやけてくる瞬間ってありますよね。自分は何が好きで、何を嫌うのかさえ曖昧になって、どこか感覚が鈍ったまま過ごしてしまう感じ。そんなときに、妙に刺さるのが宇能鴻一郎の短編集でした。 この本の魅力は、まず「感覚の輪郭」を強引にでも思い出させてくれるところです。生肝の質感や匂い、モツ焼きにジュースを合わせることへの怒りまで、好悪が極端に切り立っている。読んでいると、自分の中にもこんなふうに説明しづらいこだわりや嫌悪が確かにあったなと思い出さされます。日々、何となく流されてしまう人ほど、この濃度に揺さぶられる感覚が強いはずです。 もうひとつは、価値観の「線引き」を他者に委ねない姿勢が、意外と勇気をくれるところです。誰がどう言おうと、モツにジュースは侮辱だと言い切るし、鯨神を殺した相手とは一緒に寝ない、と平然と突っぱねる。これは正しいかどうかではなく、世界の見え方を自分の手に取り戻す行為に近い気がしています。 極端な物語なのに、読後に残るのは妙な潔さで、自分の感覚を雑に扱っていたなと気づかされました。自分の「好き」「嫌だ」を少しでも取り戻したい人に刺さる一冊です。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの67%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
煙と客が充満するモツ焼き屋で、隣席の男が語り出した話とは...戦慄の表題作。巨鯨と人間の命のやりとりを神話にまで高めた芥川賞受賞作「鯨神」、すらりとした小麦色の脚が意外な結末を呼ぶ「花魁小桜の足」、村に現れた女祈祷師の異様な事件「西洋祈りの女」、倒錯の哀しみが詩情を湛える「ズロース挽歌」、石汁地蔵の奇怪なる物語「リソペディオンの呪い」。圧倒的な迫力に満ちた至高の六編。
目次
姫君を喰う話 鯨神 花魁小桜の足 西洋祈りの女 ズロース挽歌 リソペディオンの呪い
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要




