
TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営
竹内 一正
株式会社朝日新聞出版 / 2021-07-20
この本について
仕事でも人生でも、与えられた前提に縛られて身動きが取りにくい時ってあります。やれることはわかっているのに、条件の悪さやリスクを考えると踏み出せなくなるあの感覚です。僕もよくそこで止まりがちなのですが、この本を読んだ時に「前提って、そんなに神聖視しなくていいんだな」と少し肩の力が抜けました。 イーロン・マスクの行動を追っていくと、天才的だから何でもできるという話ではなくて、むしろ“考え方の癖”が徹底しているだけなんだと気づかされます。たとえば、多くの企業がギブン・コンディションで最適解を探すところを、彼はその条件そのものを作り替えようとする。ロケット産業の慣習を無視して部品を内製化したり、エンジンを共通化して量産化したり、やっていることは驚くほど地に足がついています。さらに、失敗が前提のベストエフォート型で、とにかく世に出しながら改善していく姿勢も参考になりました。完璧に仕上げるまで出さないやり方に慣れていると苦しいですが、実際には「まず動く」ほうが前に進むことも多いんですよね。 それに、スターリンクやテスラの話からは「小さな技術を積み上げて大きな構想を実現する」という視点も学べます。火星移住のような巨大な目標を掲げつつ、一つひとつの改善を高速で回す。そのバランス感覚が、現実を動かす力になっているのだと感じました。 前提に縛られて一歩が重くなっている人、あるいは大きな構想を持ちながら日々の細かい判断で迷いがちな人には刺さる一冊だと思います。私自身、読んだ後は「まずやってみる」方向に少しだけ舵を切れました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
読書の順序
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