
Pythonで学ぶ実験計画法入門 ベイズ最適化によるデータ解析 (KS情報科学専門書)
金子弘昌
講談社 / 2021-06-07
この本について
実験やシミュレーションを進めていると、「どこから手をつければいいのか」「この条件で本当にモデルが育つのか」といった不安がつきまといます。僕自身、逆行列がうまく計算できないような“情報が足りていないデータ”にぶつかれるたび、解析そのものが前に進まなくなっていました。 この本は、そういう停滞をほどいてくれる一冊でした。印象的だったのは、良いモデルを作るための準備として、実験条件 X をどう選ぶかを徹底的に言語化してくれるところです。直交表では自由度が足りない場面でも、D 最適基準を使えば XTX の行列式を最大化して「モデルが育ちやすい」データを最初から拾える、という視点はかなり実務的でした。また、ベイズ最適化やガウス過程回帰を組み合わせて、実験→モデル更新→次の条件探索という流れを“適応的に”繰り返す考え方も、手探りでやっていた試行錯誤を整理してくれます。推定値だけでなく、ばらつきや適用範囲まで含めて判断するプロセスが丁寧に書かれているので、闇雲にサンプルを増やさなくて済む感覚がつかめます。 闇の中で条件を探り続けている研究者やエンジニアほど、この本の地に足の着いた説明が腑に落ちると思います。僕も「モデル構築は勘だけでなく、こうやって情報量を確保していく作業なんだ」とやっと理解できました。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの42%が集中しています。
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