![監査法人の原点[新装改訂版]](https://m.media-amazon.com/images/I/61v77MrmBLL._SY500.jpg)
監査法人の原点[新装改訂版]
小笠原直
幻冬舎 (発売) / 2021-08
この本について
監査や会計の仕事をしていると、「判断しているつもりなのに、気づけば組織の“流れ”に押し流されている感覚」ってありませんか。自分の目で見た違和感より、過去事例や審査部門の空気のほうが強い。経営層と話す場面でも、相手の言葉をなぞるだけになってしまう。そんなモヤモヤを抱えたまま働いている人は少なくないと思います。 この本が面白いのは、会計士個人を責めるのではなく、組織の構造そのものを問い直しているところです。巨大化した監査法人が官僚的になり過ぎると、専門家の目よりも“責任を避ける手続き”が優先されてしまう。その結果、未来を見積もる仕事ができないまま、経営陣との対話も表面的になり、やり甲斐の喪失へつながっていく。読んでいて耳が痛い一方で、「ああ、この感覚は自分だけじゃなかったんだ」と救われる部分もありました。 もう一点刺さったのは、監査を本来の意味に戻そうという視点です。監査の語源が“聴く”であること。未来を読み、企業と真っ当に向き合うには、個人の判断力と胆力が欠かせないこと。組織がどれだけ変わっても、最終的に武器になるのはそこなんだと腹落ちしました。特に、経営者を相手に議論できるほどの経験や視点が足りていないという指摘は、成長の方向を考えるうえで大きなヒントになります。 監査法人の現場で「このままでいいのか」と感じている人に静かに効いてくる本です。自分の立場や選択を見直したいときに読むと、目の前の仕事の見え方が少し変わります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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