
僕たちはみんなで会社を経営することにした。
久本和明
クロスメディア・パブリッシング(インプレス) / 2021-10-29
この本について
チームの空気がどこか重いとか、自分ばかり頑張っていて組織が自走してくれないとか、そんな小さな違和感を抱えたまま働いている人は多いと思います。私も似たようなモヤモヤをずっと抱えていて、「もっとみんなが主体的になれたらいいのに」と願いながら、結局は自分が細かく指示してしまう…その繰り返しでした。 この本を読んで印象的だったのは、著者自身も同じように迷いながら試行錯誤していたことです。メンバーを信頼し切れず、結局は自分が判断してしまう状態から、権限を委ね、対話を重ね、フローが生まれる場づくりにエネルギーを注ぎ続けた。その過程がかなりリアルに書かれていて、「組織が変わる瞬間ってこういう積み重ねなんだ」と実感できます。特に、毎日何度もミーティングを回し続けた話や、自由を与えすぎた結果の赤字とそこからの立て直しは、綺麗ごとでは語れない現場の重さがちゃんと残っていました。 読んでいて一番大きかったのは、パーパスを共有することが“雰囲気の良さ”ではなく、迷ったときの軸として本当に機能するということ。それから、個人のフローより「集団のフロー」が強いという視点も、自分の働き方を見直すきっかけになります。結局、組織づくりは特別な才能よりも、丁寧な対話と、委ねる勇気をどれだけ持てるかなんだと思わされました。 チームが自走しない理由を「人」ではなく「環境」から見直したい人に刺さる一冊です。
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