
人生の旅をゆく 4
吉本 ばなな
NHK出版 / 2022-02-25
累計読者数6
平均ハイライト数 7.8件/人
推定読了時間 約4時間40分
star総合評価 54/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 71%
この本について
忙しさに流されて、ふと「自分の感覚ってどこに置いてきたんだろう」と思うときがあります。人間関係で無理に愛想よく振る舞ったり、心がザワついたまま食事を流し込んだり、しんどい瞬間に誰かの言葉で何とかしようとして余計に落ち込んだり。そういう“自分を置き去りにした感じ”に気づいたとき、この本が少し呼吸を整えてくれました。 吉本ばななさんが書く「判断しない」「レッテルを貼らない」という姿勢は、立派な教訓というより、静かに生きる人たちの佇まいとして描かれていて、読んでいると自分もそこに立ち返れるような気がします。特に、食べものの来た道を想像する場面や、悲しみには“自分で慣れていくしかない”と語るくだりは、日常の小さな行動の質をそっと変えてくれる感じがありました。強さってこういうものかもしれない、と。 全体を通して感じたのは、生き方を決めた人の周りに同じトーンのものが集まる、という視点の新しさです。なにかを極めた人がゆるく見える理由や、感覚で決めていく軽やかさが、どれも押しつけがましくなくて、読み終わると自分のペースに戻れる本だと思います。 「自分の軸を整えたいけど、強い言葉に振り回されるのは苦手」という人に、特にしっくりくる一冊です。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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出版社による紹介
「喪失と再生」を描き続けてきた作家による「旅と日常」を描いたエッセイ・アンソロジーのシリーズ第4弾。 著者は、日々見逃しがちな、ちいさいけれど大切なことを、旅先での出会いや食事、その背景にある文化、植物や動物を育てること、その動植物を食べることで生きている私たちの生活といったもののなかに見出し、エッセイに仕立てて提示する。バリ島の屋台に見た昭和の日本、心身ともに癒された奄美のひとと海。コロナ禍で「自分が罹患しやしないか」しか考えないひとの内面を考察したかと思えば、冷蔵庫に「家事の分担表」を貼っているカップルがなぜうまくいかないのかを一言で言いきり、タピオカ店や喫茶店のプロの技を省察する。そして、亡くなってしまった大切なひとたちへの思いを、その不在を嘆くのではなく、ともに過ごした時間こそが宝ものだとして、前を向いて生きてゆくことのすばらしさを綴る--。旅でも、日常でも、コロナ禍に見舞われても、著者のまなざしと態度はあくまでも同時代的で、やさしく、鋭い。 そんなエッセイをひとつずつ読み進むと、同じ時を生きる著者が、自らの経験を通じて読み手を勇気づけていることに気づく。各章が上質な短篇小説の趣をもつ、著者最新のエッセイ集。シリーズ累計7万部!
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