
進化とはなんだろうか (岩波ジュニア新書)
長谷川 眞理子
岩波書店 / 199906
累計読者数4
平均ハイライト数 35.8件/人
star総合評価 78/100
trending_up後半加速型
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この本について
仕事でも生活でも、つい「もっと良くならなきゃ」と思い込みすぎて、うまくいかない理由を全部自分の努力不足に寄せてしまうことがありませんか。僕もそうで、何かが変わるときには必ず意図や目的があるはずだ、とどこかで決めつけていました。でも、この本を読むと、そもそも“変化”ってそんな整ったものじゃないよね、という感覚にゆるく着地できます。 刺さったのは、進化を「進歩の物語」として語らない姿勢です。突然変異のほとんどは有害で、有利な変化なんて本当にまれだという話や、中立な遺伝子が酔っぱらいのようにふらつきながら増えたり減ったりするたとえを読むと、「物事は目的に沿って動く」という前提そのものが揺さぶられます。生き物でさえランダムさに左右されているのなら、人間の選択やキャリアの迷いが一直線に整理できないのも当然だよな、と妙に落ち着くんです。 また、「人間もイチゴもミミズも同じ“最先端”にいる」という視点も、比べ癖のリセットに効きました。価値観をいったん横に置いて観察すると、生き物はただ環境に合わせて変わり続けてきただけで、そこに優劣はない。そう考えると、自分の歩みを過小評価したり、他人と並べて落ち込んだりする力が少し弱まります。 目的思考に疲れた人、変わり続けることに不安を抱えがちな人には、静かに効く一冊だと思います。
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