
ターミナル・リスト 上 ターミナルリスト (ハヤカワ文庫NV)
ジャック カー、熊谷 千寿
累計読者数4
平均ハイライト数 2件/人
star総合評価 37/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 63%
この本について
仕事でも日常でも、自分の判断が本当に“自分の意志”なのか、気づけば周りの空気に流されていた…そんなモヤモヤを抱えることってあると思います。責任を負いたいのに、どこかで「誰かの都合に合わせてしまっただけかも」と感じるあの違和感です。 『ターミナル・リスト』の抜粋にある「われわれは市民であり、臣民ではない」という言葉に反応した人は、おそらくその違和感に敏感なんじゃないでしょうか。作中の兵士たちは、自分の判断が組織の意図に利用されることを何より恐れていて、その姿勢が読者の現実にも不思議と重なります。戦場の話とはいえ、権威や構造に呑み込まれたくない人間の、あのヒリつく感覚が描かれています。 この本が効いてくるのは、まず「自分の意志で立つとはどういうことか」を、極端な状況を通して突きつけてくるところです。さらに、正しさよりも“自分の判断で選んだという事実”が人を支える瞬間が具体的に描かれていて、読んでいる側も少し姿勢を正されます。そして、組織のためにではなく、自分の大切な人や価値のために動くキャラクターたちを見ると、日常の選択でもそこまで戻って考えていいんだと思わせてくれます。 自分の判断を他人に奪われたくない人に刺さる一冊です。戦争小説として読むより、意思の持ち方を再確認する物語として読むと、じわっと効いてきます。
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