
2034 米中戦争 (二見文庫ザ・ミステリ・コレクション)
エリオット・アッカーマン、ジェイムズ・スタヴリディス、熊谷 千寿
二見書房 / 2021-12-10
この本について
最近、ニュースを見ても結局なにを信じていいのか分からないし、世界の動きがどう自分の生活につながるのかも見えにくいな…と感じることが増えました。情報が多いわりに視界が開けないあのモヤモヤ、けっこう放置したままになりがちです。 『2034 米中戦争』は、いわゆる軍事スリラーなんですが、物語の芯にあるのは「誤算はどう生まれるか」「人はどこまで操作されうるのか」という、人間の判断のほころびに関する感覚です。読者が保存した抜粋に多い“操作”“誤算”“沈黙”“夢を紙に書かない”といった言葉は、戦争という巨大な出来事の前にある、たった一人の迷いや逡巡に目が向いていた証拠だと思います。派手な戦闘よりも、判断がずれる瞬間の静かな恐さがじわっと残る本です。 個人的に効いたのは、まず「目的は情報ではなく感情の操作」という一文で、日常のコミュニケーションにも通じる怖さに気づいたこと。さらに「双方が勝てると信じているときに誤算が生まれる」という視点は、仕事で“自分は分かっているつもり”になっている場面を思い返すきっかけになりました。そして“つねに礼を尽くす接し方は弱さに見えるが実際は鞘だ”という描写は、態度の奥にある力の扱い方を考えさせられます。 国際情勢の知識よりも、「人の判断がどこで狂うのか」を物語として感じたい人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
読書の順序
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