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この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか (河出新書)

この国の戦争 太平洋戦争をどう読むか (河出新書)

奥泉光 and 加藤陽子

河出書房新社 / 2022-06-18

累計読者数3
平均ハイライト数 36.7件/人
推定読了時間 約2時間55分
star総合評価 73/100
trending_up後半加速型
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この本について

歴史の話になると、「結局どこから読み解けばいいのか…」という迷いがつきまといますよね。戦争に関する議論でも、感情やイメージが先に立ってしまい、背景の構造が見えにくいまま終わってしまうことが多い気がします。僕自身も、近代日本がどうやって“国民”をつくろうとして、どこでボタンを掛け違えたのかがずっと腑に落ちませんでした。 この本は、そのモヤモヤをほどくための視点をいくつかくれます。たとえば、国民統合を議会ではなく軍が担ってしまった経緯や、勅語が時代の中でどう解釈を変え、ついには宗教的なテキストのように扱われていく流れ。そうした細かな変化が積み重なって、昭和の軍部独走につながっていくプロセスが、抽象論ではなく具体的な場面として描かれていきます。また、私たちが「物語なしには現実を認識できない」という指摘も、戦争を語るときの自分の姿勢そのものを見直すきっかけになります。 読みながら思ったのは、戦争そのものよりも、「どうしてそんな判断が“当時は”妥当だと思われたのか」を丹念に追っていく本だということです。結果だけで歴史を評価しがちな自分には、この距離感がとても助かりました。表向きのスローガンやイメージではなく、実際の政治的な計算や、国民意識の形成過程に目を向けたい人には刺さると思います。 戦争を特別視するより、近代日本の“制度のズレ”を理解したいときに、静かに効いてくる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

あの戦争をどう考えればよいのか。なぜあんなことになったのか。戦争を描いてきた小説家と戦争を研究してきた歴史家が、必読史料に触れ、文芸作品や手記なども読みながら、改めて考える。
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