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オックスフォード哲学者奇行

オックスフォード哲学者奇行

児玉 聡

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この本について

最近、仕事でも勉強でも「何が本質なのか」が分からなくなる瞬間が多くて、議論そのものに振り回されている感じがありました。頭では整理しているつもりでも、どこか空回りしている。そんなときにこの本を読んで、哲学者たちが実は同じように迷ったり、方向違いの議論に悩んだりしていたことを知って、少し肩の力が抜けました。 印象的だったのは、彼らが“正しい問いの立て方”にとことんこだわっていた点です。論理記号で言えないことは価値がないと言う師に対して、「論理記号で言えることは価値がない」と返したストローソンの話は、答えよりも視点そのものを疑ってみる大事さを思い出させてくれました。また、アンスコムが「議論に勝つ賢さ」より「なぜその議論が重要なのかを問い続ける真剣さ」を大事にしていたというくだりも、日常の会議や企画づくりにそのまま響きます。議論が目的化するときほど、こういう姿勢が効いてきます。 さらに、この本が面白いのは、彼らが必ずしも“立派な動機”から研究テーマを選んでいないところです。偶然出会った問いに引きずられたり、学生との対話から学び直したり、思った以上に人間くさい。むしろそこに、長く続けていくヒントがある気がしました。 哲学を体系的に学んでいなくても、思考のつまずきをどう扱うかに興味がある人にはかなり刺さると思います。読んでいると、自分の考え方のクセをゆっくり点検する時間が自然と生まれますし、議論に迷子になりがちなときの“足場”を作ってくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ゴシップからはじめる不真面目な英国哲学入門。アンスコム、ストローソン、パーフィット、ケンブリッジのウィトゲンシュタイン......明晰で分析的な文章の裏にある、哲人たちの一風変わった人生とは。好評を博したウェブ連載の紀行エッセイを3万字増量して書籍化。
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