
幸せジャンクション ──キャンピングカーが運んだ小さな奇跡
香住泰
ディスカヴァー・トゥエンティワン / 2023-01-27
この本について
気持ちがいっぱいいっぱいの時って、自分の悩みだけが特別に重く感じられたり、どの道を選べばいいのか分からなくなったりしますよね。頭では「動いたほうがいい」と分かっていても、地図もナビもない状態で歩き出すのは怖いものです。最近の私はまさにその状態で、何かにつけて足が止まりがちでした。 『幸せジャンクション』を読んでまず効いたのは、「迷っていても、とりあえず一歩動けば景色が変わる」という当たり前のことを思い出させてくれた点です。浜浦という主人公は、還暦でキャンピングカーを渡されるという、普通なら混乱しかない状況から旅に出ます。彼が各地で人と出会うたび、自分の中の“心の重荷”が薄くなっていくような描写があって、読んでいるこちらまで少し呼吸が楽になる感じがしました。もう一つは、人との距離の取り方についての静かな示唆です。語れない痛みを抱えた人にも、ただそばにいて気づこうとする姿勢があるだけで、状況が少し変わる。そのごく小さな変化が妙にリアルでした。 特別な事件やドラマチックな教訓があるわけではないのに、「人生の分岐点って、明確じゃなくていいんだ」と思わせてくれるのも、この本の優しい力だと思います。黄昏や夜明けの“誰そ彼”の話のように、はっきり見えない時間帯だからこそ気づけるものがある。そんな視点の転換が、読後にふわっと残ります。 派手さはないけれど、迷った時に人の優しさを思い出したい人には、じんわり刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
読書の順序
この本の前に読まれた本
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




