
降伏論 「できない自分」を受け入れる
高森 勇旗
日経BP / 2023-06-02
この本について
最近、「頑張ってるのに結果が出ないまま時間だけ過ぎていく感じ」に薄く疲れている人と話すことが多いです。誰にも強く指摘されないまま、重要な仕事から外されて、でも嫌われるわけでもなく、ただ “当たり障りのない人” になっていくあの感覚。自分でも焦りはあるのに、結局いつものやり方のまま一生懸命だけが積み上がっていく。それを変えるのって、本当に難しいですよね。 『降伏論』は、この「頑張り方のクセ」が抜けなくて苦しい人に向けて、かなり現実的な視点をくれます。たとえば、行動を変えられない理由を「意志の弱さ」で片づけないところ。結果を出すには、まず自分のOSをアップデートする必要がある、とか、判断が曖昧な人ほど「いいところだけ取り入れよう」として元の自分に引き戻される、とか。耳が痛いんですが、妙にしっくりきました。さらに、この本は“問題を見つける”のではなく“問題をつくる”という発想を徹底していて、行動が止まる人の根本原因に手を入れてくる感じがあります。 僕自身、一生懸命の呪いから抜けられず、やり方を変えないまま焦りだけが増えていく時期がありました。そんなとき、この本がくれたのは「やり方そのものを疑う」という視点でした。「いまやる」「誰かに頼む」「やらないと決める」みたいに、完了の仕方まで明確に示されると、行動の選択肢が急に現実的になるんですよね。 こんな人に刺さると思います。 “努力はしてる。でも本当に前に進んでるのか、最近ちょっと自信がない人”。 無理に変わろうとしなくてもよくて、まずは「なぜ変われていないのか」の足元をそっと照らしてくれる一冊だと思います。
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