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戦争と罪責 (岩波現代文庫)

戦争と罪責 (岩波現代文庫)

野田 正彰

岩波書店 / 2022-08-12

累計読者数3
平均ハイライト数 53.7件/人
star総合評価 75/100
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この本について

最近、身近な出来事に対して「なんで自分はここまで鈍くなってるんだろう」とか、「社会の残酷さとどう向き合えばいいのか分からない」と感じることがありました。正義とか倫理とか、頭では分かっているつもりなのに、感情の方が追いつかないあの感じです。 『戦争と罪責』を読んで強く思ったのは、私たちの“今”の感覚や思考の癖って、戦後に突然リセットされたわけじゃなく、連続して残っているものなんだということでした。例えば、医学界が戦時中の体制をほぼそのまま引きずっていたり、感情を平板化させる社会の空気がどこから来たのかが、人の具体的な生き方と一緒に描かれています。歴史を俯瞰するというより、読んでいるこちらが「自分の中にも似た感覚あるな」と思わされる瞬間が多いんです。 さらに、加害の側にいた人々の揺れや、そこからどう生活や人格が形づくられていったのかが丁寧に追われていて、単純に断罪するだけでは見えない“人間の弱さ”に触れざるを得なくなります。倫理的に抵抗できる条件や、罪責を感じられる人とそうでない人の違いなど、自分事として考えざるを得ない問いが置かれているのも特徴でした。 「自分の感じ方はこのままでいいのか」とふと立ち止まる人に、静かに刺さる本です。

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